相談事例

古河の方より遺言書についてのご相談

2021年11月02日

Q:行政書士の先生にお聞きしたいのですが、直筆の遺言書を発見したのですが開封していいのでしょうか。(古河)

遺言書についてご相談があります。私は古河で実家暮らしをしており、一緒に住んでいた母が先月病気で亡くなりました。地元である古河市内で葬式を執り行い、相続手続きをするための遺品整理も済んでいます。遺品整理をしている際、母の遺品の山から封印のある遺言書が見つかりました。遺言書は封筒に母の字で表書きがあったため、母が自筆したものだと思います。まだ遺言書の開封はしていないので具体的な相続内容は分かりませんが、母の意思を尊重したいと思っています。私は母の残した遺言書通りに進めたいのですが、親族で遺言書の開封をしてもよろしいでしょうか?(古河)

A:勝手に自筆の遺言書を開封してはいけません。家庭裁判所で検認を行う必要があります。

相続は遺言書が存在する場合、遺言書の内容が基本的には優先されます。
今回お母様自身で書かれた遺言書は自筆証書遺言(以下遺言書)となり、自由に開封することは原則禁止です。必ず家庭裁判所にて検認の手続きを行いましょう。

※2020年7月より自筆証書遺言書の保管を法務局で行う事が可能となりました。法務局で保管していた自筆遺言証書に関しては家庭裁判所での検認手続きは不要になります。

 

まずは家庭裁判所へ提出する戸籍等の書類を集めてから、遺言書の検認の中立てを行います。遺言書の検認が完了すると、検認済証明書が付いた遺言書を元に相続手続きが進められます。当事者以外の相続人が揃わなくても検認手続きを行うことは可能です。しかし、検認を行わない場合、基本的には遺言書に沿って不動産の名義変更等、各種手続きは行えません。

また、今回のご相談内容から他に相続人の方がいらっしゃるかはわかりません。ですが、もしも第三者へすべて遺贈する流れなどが書かれていた場合、ご相談者様はその方へ遺留分侵害として請求をすることができます。

 

封印のある自筆の遺言書を勝手に開封してしまうと5万円以下の罰金が科されてしまいますので、気を付けましょう。遺言書を見つけた際は、遺言書の検認を家庭裁判所で行いましょう。検認を行うことによって、相続人がその遺言書の存在と内容を確認します。家庭裁判所において遺言書の形状や訂正等、検認の日における内容を明確にすることで偽装等を防止しています。

 

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