戸籍とは

相続手続きを進めるには戸籍の収集が不可欠です。そもそも戸籍とはどのようなものであるかご存知でしょうか。こちらでは戸籍について解説していきます。

戸籍は親族的な身分関係及び、日本人の国籍に関して登録し公証する公文書となります。現在の戸籍は、夫婦と子供（未婚）を単位として編成されています。記載されている内容としては、氏名、生年月日、父母との続柄及び出生、婚姻、離婚、死亡、その他、重要な事項等になります。

全部の事項について記載のある戸籍の写しのことを戸籍謄本（「戸籍全部事項証明書」）と言います。また、戸籍謄本と一緒に戸籍抄本（「戸籍個人事項証明書」）という言葉もよく聞きますが、こちらは一人のみの記載のある写しのことを言います。相続手続きでは戸籍謄本である「戸籍全部事項証明書」を取り寄せましょう。

戸籍にはいくつか種類があります。現在使用されている最新の戸籍は現在戸籍です。戸籍の歴史では幾度か改正が行われているため、改正従前の様式の戸籍は改正原戸籍と言います。また、婚姻や死亡などの事由により在籍者のいなくなった戸籍を除籍と言います。

相続手続きを始めるにあたり、最初行うべきことは相続人調査です。この時の確認資料にあたるのが戸籍であり、相続手続きには被相続人の出生から死亡までの一式の書類及び相続人の現在戸籍を必要とします。
戸籍は法定相続人の調査、確定の意味合いだけでなく、不動産の相続登記、銀行口座の名義の変更、相続税の申告、相続放棄をする際などにも必要書類として提出が求められるのできちんと準備しておきましょう。しかし、戸籍の窓口である役所は主に平日に開いており、その上戸籍によっては遠方まで取り寄せなければいけない場合もあります。ご自身で収集が難しい方は、専門家に一度ご相談いただくことをお勧めします。